フィギュアスケート、樋口新葉選手のシニアデビュー総括

樋口新葉選手はフィギュアスケート世界ジュニア選手権2年連続銅メダルの実績をひっさげて、2016/2017シーズンにシニアデビューしました。

シーズン初戦となるチャレンジャーシリーズのロンバルディア杯で優勝すると、初参戦のグランプリシリーズ・フランス杯でも3位の銅メダルを獲得します。

続くNHK杯では4位となり、ファイナル進出はなりませんでしたが、全日本選手権では2年連続となる銀メダルに輝きました。

樋口新葉選手の魅力は何と言っても、女子離れしたスピード感です。
しかもスタミナも十分なので、最後までそのスピードが落ちることはありません。

ジュニア時代から圧巻のスピード力を誇っていた樋口新葉選手が、シニアに参戦するにあたってどのようなスケートを見せてくれるのか、楽しみでもあり少し不安でもありました。

樋口新葉選手のジャンプやスピン、ステップ、そして最大の武器であるスピードなどの技術は十分に通用する確信はありましたが、シニアの壁として立ちはだかる大人のスケートをどのように表現していくのかが、課題のように感じていたのです。

しかし、そんな一抹の不安はつまらない危惧でしかありませんでした。
今季、樋口新葉選手がシニア参戦に当たって選んだのが、ショートプログラムが映画「ラ・カリファ」より、フリーが「シェヘラザード」でした。

ショートは羽生結弦選手の振付師としても有名なシェイリーン・ボーンによる振り付け、フリープログラムもこれまで多くのスケーターたちが演じてきた名曲です。

特にショートプログラムの演目は悲しい恋の物語、未亡人の話ですが、演技が始まると表情が一変し、悲恋だけでなく力強さも感じさせる演技で魅了していきます。

明らかに昨シーズンの元気いっぱいのスケーティングとは違いますが、スピードと流れるようなステップから跳ぶジャンプはもちろん健在です。
樋口新葉選手は後半になっても落ちないスピードで悲恋を力強く演じてくれました。

年明けのシーズン後半は、怪我の影響による調整不足から9位、続く世界選手権も11位となりました。
今季の世界選手権は来季のオリンピック枠獲得のかかった大切な試合でしたが、日本のエースである宮原知子選手が骨折のため欠場となり、大きなプレッシャーの中での戦いとなりました。

今季最後は国別対抗選手権、ここでショート、フリーともにノーミスの演技を披露し、自身のパーソナルベルトを更新、日本チームの優勝にも大きく貢献しました。
平昌オリンピックの出場枠は女子シングルは2枠を獲得しています。

来季はこの2枠をめぐって厳しい戦いが待ち受けているでしょうが、樋口新葉選手ならその戦いを勝ち抜いてオリンピック出場を叶えてくれると信じています。

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